トイレがつまり気味の兆候が表れると焦ります。
実際に溢れそうになって冷や汗をかいた体験は、誰でも一度や二度あるはずです。
トイレにつまってしまったものが、トイレットペーパーである場合、数時間放置しておけば治る可能性があります。
そもそも細い管に流す前提で作られている紙なので、水に溶けやすく詰まらないように作られているものなのです。
とは言え、紙を便器に流す習慣のない海外の製品だと、溶ける必要性を考えていませんので、日本製のものより期待できないと疑ったほうがいいと思います。
日本の商社がそこを考慮して日本のトイレ事情に合う商品を輸入していればいいのですが。
数時間、トイレの使用を中止できるのなら、何もせず放置しているだけで解決してくれれば楽ですし、それが一番いいに決まっています。
しかし、数時間トイレが使えないのも現実的ではありませんね。
ならば溶かして流すという方法もあります。
待てないのならお湯や重曹で溶かすという必殺技がある
自然に溶けるのを待つ以外に、強制的に溶かす方法もあります。
手軽なやり方は「お湯を流す」です。
温度は熱すぎても便器に害が生じる可能性もありますし、ぬるすぎても効果は薄いです。
調べてみると50度ぐらいが適切だということで、実際に実験してみました。
職場に床を水掃除できる公衆トイレタイプのトイレがあるので(失敗しても大丈夫)そこで実行。普段から流れがあまりよくないので実験にはもってこいのトイレ。
ソフトボール級の大きさに丸めた紙を3つ投げ込んで流すとやはり詰まりました。
5分ぐらい流す行為を続けても解消しないことを確認してからお湯を投入。
何分待つのが適当なのかわかりませんでしたが、20分放置してから流すと見事成功!
気持ちよく流れました。
続いて同じことをお湯ではなく何もせず放置という形で試してみました。
調べたとおり、2時間30分放置してから流したら大丈夫でした。
ただこれが、30分だったらどうなのか?1時間だったらどうなのか?という検証はやらずじまいでした。
さらに、お湯よりもより効果があると思われるのはやはりケミカルの力。
重曹とクエン酸を混ぜると炭酸ガスが出て、つまったトイレットペーパーや排泄物、尿石などを分解して溶けやすくしてくれます。
やり方は簡単です。
重曹150g(約1カップ)とクエン酸100㏄(1/2カップ)を入れます。
ぬるま湯を便器の半分ほどまで入れます。しばらく溶けるのを待って流します。
簡単ではありますが、お湯の手軽さと比べると面倒くさいです。
まずはお湯で試してみるほうが手堅いでしょう。
我が家はあらゆる掃除の場面で重曹のお世話になっているため、慣れていて準備するのは苦にならないのですが、普通のお宅では、そんなものを詰まってから買いに行くわけにもいかないので、「手元にあれば」の手段です。
但し、溶かすという方法はもちろん、詰まったものが水溶性である場合のみ有効です。
トイレのつまりを速攻で解消!ラバーカップはやはり最強!
お湯よりも、重曹よりも、速効性があるのは何と言ってもラバーカップです。
いわゆる「スッポン」と呼ばれるものです。
つまったトイレットペーパーはもちろん、水に溶けない固形物でも流せるパワーがあります。
プロの水道屋さんに頼んでも最初にすることは、このスッポンでスッコン、スッコンやることです。
それだけ期待できる道具という証です。
私は石鹸を便器に落としてしまったとき、手を突っ込んで拾うのが嫌で、流して解決しようと思いました。
ところが甘かった、、詰まってしまったんです。
バケツの水を上から勢いよく流し込んでも、何をしても流れてくれません。軽率な判断を悔やみました。
石鹸なので少しずつ溶けて、いつか使えるようになるはずですが、「いつかっていつじゃい!?」
たぶん2週間ぐらい先の話でしょう。
これでは用も足せないので、すかさずホームセンターへ。
100均でも見かけたことがありますが、なんか頼りない感じだった気がするので見送りました。なんせ100円だし。
最悪の事態を避けるための投資なのですから、もうちょっと高くてもより強力なものをホームセンターで購入。
1000円ちょっとぐらいで買えます。
このラバーカップを排水口に当てて、2~3回押して空気を抜き、その後で一気に水を吸い上げるようにしてから押し戻すと、さっきまでの苦労がうそのようにすっきり流れてくれました。
落ち着いてからネットでも調べましたが、これでたいていのつまりは解消するようです。
滅多に出番はないかもしれませんが、一家に一本ラバーカップを用意しておきたいものです。
そしてこれが間違いなく一番かんたんな方法だと思います。
固形物を流すなら慎重に判断!!!
私の場合、詰まったのは石鹸でした。いずれは水に溶けるものです。
しかし、物によっては、押し流してしまうとさらに奥の下水管に引っかかり、あとで大掛かりな工事をする羽目になる恐れもあります。恐れというより、その可能性大と考えるべきでしょう。
ゴム手袋をはめて手を突っ込んでも届かなければ、危険水域。
素直に諦めて業者にお願いするほうが賢明と思います。
業者を呼ぶ前の最後の手段
しかし、その前に。
最後の試みとして「ピックアップツール」というものがあります。
これは狭いところに物を落としてしまったときに使うもので、自由に曲がる蛇腹の先から4本の爪が出て、それを手元でコントロールして掴むという優れもの。
本来の用途は自動車整備などで、手の入らないところに落としてしまったネジなどを拾う道具です。
私も車の整備で使ったことがあります。
ホームセンターで手に入りますが、100均でも見かけたことがあります。
まとめ
トイレのつまりは放置して待つ。お湯を流して待つ。重曹を使って溶かすという「待ちの作戦」と、ラバーカップで押し流すという簡単かつ即効性のある「攻めの作戦」があります。
できれば業者さんを呼びたくない。お金もかかるし、つまったトイレを見られたくないですね。
ですから、プロにお願いする前に自力で解決できる方法を試してみることをオススメします。
但し、水に溶けないものは、判断を誤るとあとで痛い目に遭いますので、その場合は素直に諦めて業者さんに相談するようにしましょう。
ラバーカップの事前購入だけはお忘れなく!