ベランダや自販機横の古いゴミ箱などから、不快な臭いを感じたことはありませんか?
銀杏ぽいというか、ワキガっぽいというか…。
我が家の場合は洗濯物を干す時にふと気づき、十年ものの子供用のハンガーや洗濯バサミから臭っていたことが判明しました。
そう、原因はプラスチック。ちゃんと洗えていないのかと思って始めはびっくりしました。
目次
ワキガのような強烈な臭い。原因はプラスチックの科学変化
臭いの元はカルボン酸
劣化したプラスチックの臭いの元は「カルボン酸」という物質。
腐ったバターとか、銀杏が放つ臭いに似てます。
これってワキガの臭いと、似ているどころか同じ成分なんですって。道理で臭いわけです…。
なぜプラスチックからワキガ臭?
プラスチックからワキガと同じ臭いの成分が出るなんて不思議ですよね。
そのわけは、日光の紫外線。よく生活用品の材料として使われるポリプロピレンやポリエチレンは、ポリオフィレンという物質に属しています。
このポリオフィレンに
① 紫外線が当たる
② ポリオフィレンの分子が切れる(劣化)
③ カルボン酸に変化 = 臭い発生!
という流れです。
付いた臭いを消す・予防するオススメの方法とは?
折角洗った洗濯物にワキガのような臭いがついたらショックですよね。
そんな臭い移りの対策方法も紹介します。
①漂白剤
洗濯用の漂白剤を水で希釈して、漬け置き。漂白剤の成分が漬け置いた洗濯バサミなどに残ったままになっていると、次に洗濯物を干したときに色落ちしたり傷んだりしてしまいます。入念にすすぐようにしましょう。
②ぬるま湯:お酢
お酢を同量のぬるま湯で薄めてそこに漬ける方法です。微生物や殺菌にも効果があるので、水周りのプラスチックの劣化に良いでしょう。お酢の臭いが気になる場合は、つけ置き後に中性洗剤で洗ってください。
③重曹
漬けたいものに重曹をふりかけてぬるま湯で溶きます。カルボン酸は酸性なので、アルカリ性の重曹が中和して、臭いを消すことができます。
④米のとぎ汁
米のとぎ汁に30分ほど漬ける方法もあります。ぬかが臭いを吸い取ってくれます。
これらの方法を試してみても臭いが取れない場合は、諦めて買い換えましょう。プラスチックの屑が服についても嫌なものですし、見た目にも相当ボロボロなはずですよ。
臭いがつく前に予防
そもそも臭いが発生しないようにするのが一番ですよね。そのためにはいくつかコツがあります。
洗濯道具の保管は部屋の中で
プラスチックは紫外線でボロボロになることで臭いを発生させます。したがって、洗濯バサミなどの洗濯道具はベランダなどに置きっぱなしにせず、部屋の中で保管するのが長持ちの秘訣です。
外干し控えめ
外干し時間を控えめにすることも一つの手。乾いたらすぐに部屋に取り込んであげましょう。
色にも注目
紫外線を遮断する色の方が太陽光などには耐えられる傾向があります。そのため、黒など色の濃いものを選ぶと良いでしょう。紫外線吸収剤を練りこんであるタイプのものも良いですね。