掃除のアイデア

ステンレスシンクのすっきり掃除★茶色いサビ・白い汚れはこう落とす

ステンレスのシンクがピカピカ光っていると、

台所が明るくて気分が良いですよね。

 

毎日料理の後に完璧に掃除できれば良いのですが、

ついついさぼりがちになってしまう。

 

しばらく手入れしないでいると、

あちらこちらに気になる汚れが目立ってきます。

 

そうなってから、いつのも台所用中性洗剤をつけたスポンジでこすってみても、

「あれ?取れない!」なんてことに。

 

今日はそんな気になる汚れの正体と対処の仕方をお伝えしていきますね。

 

ステンレスシンクの茶色いサビ・白い汚れの正体と原因は?

一口にシンクの汚れと言っても、様々な種類があります。

 

  • 茶色いサビ ●白い汚れ

 

この2つが落としにくい汚れの代表的なものです。

 

さっそくその正体に迫っていきましょう!

 

  • 茶色いサビ

サビには大きく分けて

『異種金属との接触』と『塩素イオンによる腐食』の

2つの原因があります。

 

2つともサビの汚れですが、

発生する原因が違うので対処方法も違います。

 

もともとステンレスは、

鉄にクロムやニッケルを加えてできるサビに強い素材です。

 

なぜ錆びに強いのかというと、クロムが空気中の酸素と結合して、

非常に薄い酸化皮膜(不動態皮膜と呼ばれます)を生成し、

この皮膜がステンレス表面を保護するので、サビにくくなるのです。

 

要するにステンレスに皮膜というバリアができるということですね。

 

さらに、この皮膜が傷ついても周囲に酸素があれば、

瞬間的に膜を再生する修復機能があります。

 

このバリア機能をもってしても防げない

2つのサビのメカニズムを簡単に説明しますね。

 

~異金属との接触~

 

金属が水溶液中で、金属結合から金属イオンになりやすい順に並べたものを

イオン化傾向と呼びます。

 

イオン化傾向の違う金属を接触させると、

イオンになりやすい方の金属はイオン化が促進され、サビやすくなります。

 

これはボルタの電池とよばれる現象で、

イオン化傾向の大きい方が陽極に、

小さい方が陰極となり電流が流れ、

陽極となる金属が集中的に腐食します。

 

鉄とステンレスでは、鉄の方がイオンになりやすいため、

鉄のイオン化が促進され腐食し、そこからサビがでて、

ステンレスに付着するとステンレス自身もサビてしまうという訳です。

 

これがいわゆる『もらいサビ』です。

錆び

 

例えば、水にぬれた状態でステンレスシンクに鉄製品を放置していると

(鉄包丁をシンクに置いておくなど)もらいサビが発生します。

 

~塩素イオンによる腐食~

 

○塩分の付着

塩分そのものには、ステンレスを錆びさせる原因はありません。

 

しかし、塩には、空気中の水分を吸収して

水溶液になろうとする性質があります。

 

(はじめはサラサラだった塩も、

時間が経つとかたまりができるのはこのためです)

 

塩がついたまま放置すると、

空気中の水分を吸収してサビの原因となります。

 

これは、塩分が水を含んで水溶液の状態になると、

塩素イオンがステンレス表面の不動態皮膜と化学反応を起こして破壊し、

皮膜の自己修復が間に合わずに、腐食が進みサビの原因となるという訳です。

 

○塩素系洗剤(漂白剤)の使用

漂白剤などの塩素系洗剤は次亜塩素酸ナトリウムを主成分としています。

 

塩素などの成分によってステンレスの表面の不動態皮膜が侵されるため、

サビの原因となります。

 

  • 白い汚れ

白い汚れには『水垢』『石鹸カス』の2種類の原因があります。

 

この2つはどちらも水に含まれるミネラルによるものなのですが、

その違いを説明していきますね。

 

~水垢~

 

水道水に含まれるミネラルの一種であるケイ酸が、

食品などに含まれるカルシウムと結合し

、湿潤と乾燥を繰り返すうちに次第に堆積してできたものです。

 

~石鹸カス~

 

石鹸が水道水のミネラル分(カルシウム、マグネシウム)と反応して

脂肪酸カルシウム、脂肪酸マグネシウムなどになったもので、

金属石鹸と呼ばれます。

 

金属石鹸は水に溶けないため、流れ残ったっものが乾燥し、

白く硬化して蓄積されていきます。

 

出来ちゃった茶色いサビ・白い汚れに合わせた掃除方法教えます!

シンク掃除

 

それでは、さっそく汚れに合わせた掃除方法をご紹介しますね。

 

≪茶色いサビの3ステップ≫

 

汚れの程度によって3つのやり方があります。

 

~軽度のサビの場合~

 

100均や通販、薬局で手に入る『メラニンスポンジ』を使いましょう。

 

水をつけてこするだけで、傷をつけずにサビをとることが出来ます。

 

~中度のサビの場合~

 

まず中性洗剤でシンク全体を洗い、水で綺麗に流してふきんで水分を拭き取ります。

 

次に、サビの部分に重曹をふりかけます。

 

10分程放置する間に、お湯を沸かします。

 

沸いたお湯に対して同量よりも若干少量の水を足して65度のお湯を作ります。

 

(お湯と水が1:1の割合だと60度になります)

 

65度のお湯を重曹のついたサビ部分にスプーンで少しずつお湯をかけ、

メラニンスポンジでこすっていきます。

 

重曹の粒子が傷をつけない研磨剤となり、

またお湯と反応してアルカリ度があがり、

酸化した錆と反応してサビ汚れを落とします。

 

~重度のサビの場合~

市販のクリームクレンザーにクエン酸を足してスポンジでこすります。

 

酸化した金属から酸素を切り離し、

錆びる前の状態に戻すことを還元作用と言いますが、

クエン酸はこの働きを持っています。

 

また、クエン酸の粒子には研磨効果もありますので、

クレンザーのパワーを増幅させることが出来ます。

 

~仕上げ~

3ステップで汚れを落としたら、

仕上げに『クエン酸スプレー』を全体にふり、

5分ほど放置した後に水で洗い流します。

 

最後に必ず水分を拭きあげましょう。

 

クエン酸スプレーは毎日の手入れにも役立ちますので、

ぜひ常備しておくことをおすすめします。

 

※クエン酸スプレーの作り方

 

水200mlに対して小さじ1の割合でクエン酸を溶かします。

 

100均などにある空のスプレーボトルに入れて使います。

 

まとめ

最後に、改めて注意点です。

 

どうしても落とせない汚れに対して、無理して硬いタワシで擦ったり、

強いハイタ―などを使用しては逆効果です。

 

先ほど紹介した方法で落ちない頑固な汚れは、

プロのお掃除専門の業者に相談することをおすすめします。

 

酷い場合は、シンクに穴が空いて漏水の原因にもなりかねません。

 

掃除のコツは冷静に、汚れを見極めることが大切です。

 

イライラしてやけになっては、後で取り返しのつかない事態を招きます。

 

さて、シンクの気になる汚れの原因・落とし方をお伝えいたしましたが、いかがでしたか?

 

意外と簡単に落とせると思っていただけたのではないでしょうか?

 

いつものお掃除に加えて、汚れにフォーカスしたお手入れで、

ピカピカのシンクが保てたら、毎日の料理にも気合が入りますね。

 

役に立てていただけたら幸いです。

 

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