先日中学生の息子から急に「地震雲ってあるじゃん。あれって本当に地震がくるの?」と聞かれてしどろもどろになってしまった私です。
大地震の前にあまりみたことのない不思議な形や色の雲が出たなどと、TVやSNSでも話題になったりしましたよね。気にはなっていたのですが、地震雲は本当に地震の前触れなのでしょうか?
ノーアイデアを押し隠して息子に「調べとくね」と答えてしまった私が、親のメンツを賭け、背水の陣で調べます!
地震と雲が関係があると言われる根拠はこれだ!
調べてみると、地震雲は本当にあるという主張は、電磁波や磁場の影響という立場に立っているようです。非常にざっくりと言えば
⑴地震起こる際は断層のずれが起こる
⑵地殻がぶつかり合って高エネルギーの電磁波が発生する
⑶電磁波はイオンを帯びた分子を産み(つまり帯電し)
⑷上空を通過する際水蒸気と結びついて雲の形成に影響
といった論理のようです。そう言われてみると、なんとなくそんなこともありそう。
また、東日本大震災の直前にも各地で変わった雲が目撃されており、大きな話題になったことが記憶にある方も多いと多います。
一方では地震雲は嘘だと信憑性も疑われている!?
専門家は懐疑的
「地震雲だ」と話題になるような雲は、それぞれ気象学の範囲で説明できるようです。つまり、地震と雲を関連づける余地すら、そもそもないということのようなのです。
これは気象学、地質学、地震研究など専門家らの一致した意見です。
気象庁によると地震は大地の現象で雲は大気の現象であり、別々に起こるものであるということです。
しかしメカニズムが説明できていない以上、現段階では地震雲はないとは言い切れないとも公式サイトには書かれています。そしてもしあるとしても、地震とどのような関係で地震雲が発生するのか科学的な説明はまだなされていないそうです。
ではなぜ話題になるのか
ではなぜいつも地震雲がこんなにも話題になるのか、とふと私は考えました。
大昔から人は大自然を自分の意思ではどうしようもない、いわば神のようなものとして心の底で畏怖し、祀ってきました。
この目で見たものが自分の知識で説明できない時、これを凶兆ではないかと不安になる心理が、人には元々あるのではないでしょうか。
誤解を恐れずに言うならば、恐れが下敷きになる点や合理的な説明が不足したまま拡散すると言う点において、デマの発生システムともよく似ているかもしれません。
まとめ
調べれば調べるほど、地震雲が本当にあるかないかは「まだ解明されていない」としか言いようがないような気がしてきました。
けれどもまずは子供には「地震雲は本当にある説」も「地震雲は疑わしい説」も両方とも説明しようと思います。なぜなら、一つの物事を科学的見地と人間心理の両面から考えてみるきっかけを子供にあげられそうだからです。
この話題では戦って白黒つけるより、調べたり思考すること自体が面白いのではないかな?なんて思います。皆さんはどう思われますか?
追記
地震雲を見ても見なくても、防災への備えは万全に!