今日も朝から晩まで働いた専業主婦のみなさん、お疲れ様です。
え?途中のんびり休憩してたから、楽してた?
何を言ってるんですか?
当たり前です。
一生懸命働くのが普通?休んでたら罪悪感?
いつの時代ですか?
そんな風に自分の価値を軽くみてはいけません。
これからその理由をお話していきますね。
専業主婦はこんなに過酷・自覚のないブラック企業勤め
みなさん、日本の専業主婦がどのくらいの時間働いているかご存じでしょうか?
平成29年9月15日に更新された総務省統計局の調査によると、
『夫が有職で妻が無職の場合の妻の一日の家事平均時間』は4時間40分~5時間となっています。
同じく、育児時間は平均1時間30分~2時間30分です。
また、介護・看護に費やされる時間の平均は2時間32分です。
上記全ての家事の夫の協力時間は平均44分です。
協力的な夫を持たない専業主婦は、一身に家事育児介護の負担を担う状況です。
また、有職者の労働時間の平均は5時間55分となっています。
単純には比較できませんが、専業主婦は、働いている夫と同じくらいの時間を家事に従事していることはこの数字からも理解できると思います。
それでは、お互い平等ではないか?と一瞬思ってしまいますが、違います。
先ほどの数字は一日の労働時間の平均です。
専業主婦と働く夫の一年の労働時間の差を計算すると、なんと専業主婦は外で働く夫に比べ、241時間ほど長く働いていることになります。
専業主婦のみなさんは『時間換算すると自分の方が働いている』ことをご自覚いただけたでしょうか?
夫が休日にごろごろしているのを見ると、なんだか不公平な感じがしていたのは、決して気のせいではなかったのです。
専業主婦には365日はっきりとした休日がありません。
労働基準法では、「週1日以上の法定休日」の取得が労働者の権利として定められています。
タイムカードも無ければ、休日も無いなんて、完全にブラック企業です。
その上、専業主婦は『働いていないから気楽』などと言われることもしばしば。
我慢なりませんよね。
専業主婦のみなさん、ご自身が過度に働いていることを理解して、そろそろ立ち上がるべきではないでしょうか。
専業主婦よ、革命を起こせ!今からでも間に合う家事分担の提案方法
今こそ、革命を起こしましょう。
家事労働に対するこれまでの価値観・常識を根本から考え直すのです。
もちろん、自分ひとりでは出来ません。
家事を担うべきもう一人、夫に話し合いに参加してもらう必要があります。
じっくり時間をとり、夫に何をどのくらいしてもらうのか?交渉しましょう。
交渉には材料と準備、そしてコツが必要です。
その3点について、具体的に提案させてもらいますね。
★交渉材料★
- 家事の1日のスケジュール表
(毎日の家事を時系列に詳しくリストアップ)
(不定期の仕事も別紙に記載 例 カーテンの洗濯・換気扇の掃除 等)
例
6:00お弁当作り{おにぎり・卵焼き・冷凍食品・茹で野菜}
7:00朝食準備{トーストを焼く・フルーツを切る・コーヒーを淹れる}
7:30朝食片づけ{食器洗い・テーブルを拭く}
8:00洗濯機をまわす・掃除機を全部屋にかける
- 夫にお願いしたい仕事のリスト
例
・夜の食器洗い
・月2の粗大ごみ捨て
・シャツのアイロンがけ
・休日の掃除機がけ
・月1のお風呂の大掃除
- 専業主婦の家事労働対価と労働時間の資料
(WEBなどにて検索・分かりやすい資料をプリントアウト)
- 自分が一日に確保したい休憩時間・一年に取りたい休日を示したもの
★交渉準備★
- 行政書士に相談する。
目的は、行政書士事務所で公正証書を作成します。
公正証書は通常の契約等とは異なり、具体的な文面内容と疎明資料、および当事者本人の確認資料を元に、厳正に作成手続きが行われます。
法律の専門家である公証人が関与して作成する公文書であるため、破棄や紛失、改ざんのおそれがなく、金銭債務においては執行力もあります。
事実上の効果として、何よりも、当事者双方に履行の厳守を促し、違反しないように細心の注意を払うことを自覚・認識させることができ、約束違反などの生じる危険を最小限にすることのできる心理的な効果です。
普通は離婚の際に慰謝料などの取り決めに公正証書を取り交わすことが一般的ですが、もちろん日常の家庭での契約にも活用することが出来ます。
欧米では多くの一般人が、結婚時に財産・お互いの義務や約束などを文書にするPrenuptial agreement(プレナプシャルアグリーメント)というものを作成していると言われています。
日本では結婚時にこのような契約を交わす例は一般的ではありません。
浮気や離婚時を前提に金銭的な取り決めをするというイメージがあり、抵抗感を抱く人が多いからだと思います。
結婚とは『両者の婚姻意思の合致』であるため、「結婚」や「入籍」という行為は、男女間の契約行為のひとつであるといえます。
そのタイミングで契約書をかわすのはとても合理的で、欧米人らしい考え方ですね。
話がそれましたが、そのような婚前契約をしていない日本の家庭において、家事分担における『取り決め』を公正証書で作成することは、とてもフェアで有効な方法であると言えます。
★交渉のコツ★
ビジネスにおいて交渉術は必須と言えるスキルです。
『人は二者択一を迫られた時、強制されていると感じ、拒否する傾向にあります』
「AとBどちらかを選びなさい。」
よりも
「A、B、C、Dのプランのうちどれがいいでしょう?。」と提案されることで、
「どれが一番良いか」を探す『選択の思考』に切り替わるのです。
複数の企画を出すことで「却下する」という選択肢が消えます。
これで企画や提案が通る確率は飛躍的にアップするでしょう。
つまり、効果的な方法として、本命企画の他にダミーの企画を作るのです。
これを家事の提案に活用すると、
≪夫にしてもらいたい家事のプランを複数個作り、提案するのです。≫
ここで大切なコツは、はじめに簡単なプランを提示してはいけません。
不動産の世界では常識ですが、『賃貸の部屋を案内する際に、1番に素敵な高い部屋を見せ、2番目に安い悪い部屋を見ます。
3番目に顧客の予算通りの値段の適度な部屋を見せる事で、3番目の部屋に決まるという手法です。
不動産の担当者は、あらかじめ顧客のニーズを聞いておき、別のプランを準備した上で、自分の契約の進めたい物件に決まるように心理戦を行っているのです。
飲食店のコースメニューで3段階の値段のものがあるのもこの手法です。
相対的に高額なメニューを丁度いいと感じさせるために、複数のコースを準備しているのです。
この手法を家事分担の提案に活用するのです。
ご自身の『こうして欲しい』と思うプランよりも夫の負担が大きいプランを先に提示する事、その後にいくつかのプランを選ばせることが、こちら側にメリットの高い選択を促せることでしょう。
そして、家事分担の詳しい取り決めができたら、『公正証書』の作成をお願いします。
これは、ほとんどの夫は拒否反応を示すハードルの高い段階になります。
そこで試してほしい方法は、『夫にメリットの高い条件の提示』です。
『お小遣いの値上げ』
『夫の欲しがっていた時計を購入する』
など、夫がかねてから希望していた『エサ』をまくのです。
これは、必要不可欠な経費として思い切って予算を投入しましょう。
これからの長い人生において、家事の負担が減ることは、大きな大きなメリットです。
ご自身の余裕のある時間を確保し、身体的負担を減らす目的を達成するには、安い経費だと思います。
もし、公正証書の作成に賛同してもらえなくても、それは想定内です。
しっかりと文書で、家事分担についての取り決めを記録しましょう。
一度で履行されなくても、何度も何度も、自分の権利をあきらめずに主張し続けて下さい。
あなたの現在の家事労働は、不当な過度な負担なことを自覚しましょう。
まとめ
何事も、現状を変えるために動くのはおっくうです。
話し合いには、衝突も避けられないかもしれません。
だからといって、諦めることはやめましょう。
愛情と思いやりをもって、夫に感謝の念を忘れずに話し合いに臨めば、きっとうまくいきます。
そうそう、交渉の際は、いつまでに決めて!というタイムリミットは設けてはいけませんよ。
夫も、自分の負担が増えることはとても辛いと感じるに違いありません。
そんな気持ちを理解して、少しずつ、夫の気持ちを解きほぐしましょう。
夫婦の絆と愛情がさらに深まるきっかけになれば、素敵なことだと思います。